Market Hack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法 2

日本人において米国株投資の一人者である広瀬隆雄氏の著書MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法をご紹介します。

広瀬氏が提唱する「Market Hack流投資術10ヶ条」は以下です。

  1. 営業キャッシュフローのよい会社を買え
  2. 保有銘柄の四半期決算のチェックを怠るな
  3. 業績・株価の動きが荒々しい銘柄と、おとなしい銘柄をうまく使い分けろ
  4. 分散投資を心がけろ
  5. 投資スタイルをきちんと使い分けろ
  6. 長期投資と短期投資のルールを守れ
  7. マクロ経済がわかれば、投資家としての洗練度が格段に上がる
  8. 市場のセンチメントを軽視する奴は儲けの効率が悪い
  9. 安全の糊代を持て
  10. 謙虚であれ(投資の勉強に終わりはない)

前回の記事では1と2についてご紹介しました。今回は分散投資からです。

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分散投資を心がけろ

『卵は1つの籠に入れるな』という有名な言葉がありますね。リスクを抑えるために、資産を少数の銘柄に集中するのではなく分散させなさいということです。

広瀬氏は個人投資家は10銘柄~16銘柄が最適だと言っています。10銘柄以下だと分散が不十分。16銘柄以上だとリスク低減効果が薄れ、銘柄管理が大変だからとのこと。

私は次のように考えました。全資産を1銘柄に全力投資していた状態から2銘柄に分散するとリスクは100%から50%になります。リスク低減効果は大きいです。

  • 2銘柄 → 3銘柄:50% → 33% = 17%リスク減
  • 3銘柄 → 4銘柄:33% → 25% = 8%リスク減
  • 4銘柄 → 5銘柄:25% → 20% = 5%リスク減

分散していくとどんどんリスク低減効果は薄れます。

  • 10銘柄 → 11銘柄:10% → 9.1% = 0.9%のリスク減
  • 11銘柄 → 12銘柄:9.1% → 8.3% = 0.8%のリスク減

11銘柄以降は増やしてもリスクは1%未満しか変わりません。ここからは個人のリスク許容度と管理の手間をどう感じるか?次第ではないでしょうか。

また、分散はただ銘柄数を増やせばいいというものではありません。複数の業種に投資資産を分散させるセクター分散という考え方があります。以下のグラフは各業種がどのような景気、金利局面で人気になるか示したものです。書籍から抜粋しました。

業種(=セクター)は上図のように分かれており、景気循環ごとに強い業種が決まっています。景気の循環タイミングは誰も分からずタイミング売買はできないので、特定の局面でポートフォリオ全部がダメになってしまわないようにセクター分散が必要です。上図の4象限を網羅することでどの局面にも対応する、ボラティリティが抑えられたポートフォリオが作れると思います。

ボラティリティを抑える効果

ボラティリティを抑えることは長期のリターンを向上させる効果があります。以下で値動きが荒っぽいポートフォリオと値動きがおとなしいポートフォリオを比較します。

  • ポートフォリオA:1年目+5% 2年目+5%
  • ポートフォリオB:1年目+10% 2年目+0%
  • ポートフォリオC:1年目+15% 2年目-5%
  • ポートフォリオD:1年目+20% 2年目-10%

どれも年平均でみると5%のリターンです。これらのポートフォリオに10,000$投資し、2年目終了時にいくらになるか計算します。

  • ポートフォリオA:1年目10,500$ 2年目11,025$
  • ポートフォリオB:1年目11,000$ 2年目11,000$
  • ポートフォリオC:1年目11,500$ 2年目10,925$
  • ポートフォリオD:1年目12,000$ 2年目10,800$

となります。値動きの小さいポートフォリオAが1番資産が大きくなりました。2年以上の期間であれば各ポートフォリオのリターン差はもっと大きくなります。このようにボラティリティが小さいポートフォリオを組んだ方が長期的にはリターンが大きくなることが分かります。分散投資の意義はここにあるのだと思います。

もちろん年平均リターンに差があればこの通りにはならないので、単純にボラティリティが小さいだけで銘柄選択はできないのですが。

投資スタイルをきちんと使い分けろ

投資スタイルにはバリユー投資とグロース投資があります。バリユー投資は株価が企業の内在価値に比べて割安に取引されている時に投資するスタイルです。グロース投資は企業が市場平均よりも高い収益成長の見込める場合、PERやPBRなどの指標を気にせず投資するスタイルです。なお、どちらが優位だということはありません。

バリユー投資は比較的安定したリターンが望めますが、短期に大きく儲かったりはしません。反対にグロース投資はハマれば短期に大きなリターンを得ることができますが、失望を買ったグロース株は下落も大きいですから売買タイミングが重要になります。

長期投資と短期投資のルールを守れ

バリユー投資は長期投資と相性がいいです。また、グロース投資は短期投資と相性がいいです。

バリユー投資なら過去10年くらいは営業キャッシュフローマージン15%~35%程度を叩き出しているような銘柄を選ばなくてはいけません。また、決算ごとにコンセンサス予想を上回る数字を出してくる堅実な企業でなくてはいけません。加えて割安放置される銘柄を買うのですからそのような銘柄は人気が無く、利が乗るまでに時間がかかります。また、みんなが売っている時に買わなくてはいけないので強い信念が必要です。バリユー投資は割安株を逆張りで買い、長期間忍耐強く持ち続ける投資スタイルだといえます。

グロース投資なら株を買ってすぐに利が乗らなくてはおかしいです。成長性の大きな人気銘柄を順張りで買うのですから。また、人気はいつか衰退するものですし、人気とともに株価が下がるのも早いです。売るタイミングも適正に判断できなくてはいけません。

しかしながらグロース株を買って下がってしまったのに「割安になった」などと言って損切りできないなど、投資スタイルを混同してしまうケースが多いそうです。私もそういったことがたくさんありましたので大いに参考になりました。

2回に渡って書かせていただきましたが、私が広瀬氏の著書から学んだことは大体こんなところです。現在、米国高配当優良株に長期投資していくスタイルをとっているつもりですが、そのような投資を続けるにあたって大変参考になっていると思っています。

続く

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