米国株投資×NISAのメリットは投資スタイル次第

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「NISAを長期投資で使ってます」って人が居たので、『NISAって5年間じゃなかったっけ?』と思って調べてみました。NISA(小額投資非課税制度)は、NISA口座にて一定金額の範囲内で購入した金融商品から得る利益が非課税になる制度です。

 

私は米国株に投資しており、購入した資産を(なるべくなら)売る気が無いのでNISAの魅力をあまり感じません。配当益も非課税になるので確かに得するのかもしれませんが。。。ロールオーバー(非課税期間が終了した資産を翌年の非課税枠に移管する仕組み)を使ったとしても10年しか保持できませんし。

 

ただ、5年~10年程度保持する予定の方にとっては、売却益も該当期間の配当益も非課税になるので魅力的かもしれません。しかしながら、NISAを使うデメリットもあるようです。

 

そのあたりも調べて記事にしてみました。

 

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NISA(小額投資非課税制度)について

国内の株式・投資信託などの金融商品に投資した場合、売却益に対して20.315%の税金がかかります。保有株式を売却して100万円の利益を得たとしても約20万円税金として持っていかれます(´・ω・`)しょぼーん

 

配当に関しても同様に20.315%の税金がかかります。配当利回り3%の株式であっても課税されることで実質利回りが2.39%程度になってしまいます。

 

しかしながら、NISA口座内で購入した株式・投資信託は売却益、配当が非課税になるので利益をそのまま得ることができます。100万円の売却益ならば100万円全て自分のものになりますし、3%の配当なら実質利利回りも3%のままです。

 

ただし、非課税枠は毎年120万円までです。NISA口座を使って1年に120万円を超える投資を行うことはできません。それでもNISA口座に加えて一般口座、特定口座も使えますので、非課税枠を超える分はそちらを使えばNISAのメリットを享受したうえで高額投資もできます。

 

なお、外国株に投資する場合は国内でかかる税金20.315%に加えて現地課税がかかります。米国株の場合は現地課税10%とられたうえで20.315%かかりますから、

  • (1-0.1)×(1-0.20315)=0.717165

利益が出てもその中の約72%しか手元に入りません。約28%は税金で持っていかれます。

 

ただし、現地課税は「外国税額控除」を申告すれば所得税の控除限度額内で所得税から差し引くことができます。しかしながら、NISAを利用した場合は外国税額控除ができません。国内の20.315%は非課税となる代わりに国外の10%はとられるというわけです。

 

NISAは国内株式で使用する場合、または現地課税がほとんどかからない外国株(ADR)などに投資する場合に最も効果的なのかもしれません。

 

なお、NISAは証券会社、銀行でNISA口座を作れば使えます。

 

NISAの非課税期間は5年間です。年間120万円の非課税枠ですので総額600万円まで投資できます。また、NISAを使って購入し5年経過した資産は翌年の非課税枠へと移管することができます(ロールオーバー)。最大10年間というわけです。今のところNISA継続期間は2014年~2023年ですので、2018年にNISA口座で購入した資産については非課税期間終了時にロールオーバーを利用すれば10年間保有できます。

(出典:楽天銀行)

 

NISA継続期間が伸びるのでは?とも言われていますが、その場合はロールオーバーはどうなるのでしょうね。15年、20年と保持できるようになるのでしょうか。2018年以降、5年間で資産が値上がりして120万円を超えている場合でも全額分ロールオーバーできるようになったため、NISA継続期間拡張やロールオーバー次第では、つみたてNISAの意味が無くなってしまうのではないか?と思うのですが。。。

 

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NISAを使う際のデメリット・懸念事項

NISAのメリットについては既にお話ししました。次にNISAを使う際のデメリット・懸念事項についてです。なお、私がデメリットだと考えるものだけ抜粋しています。

 

非課税期間に値下がりすると税金面で損をするケースがある

例えば、NISA口座で120万円の資産を購入し、非課税期間終了時には100万円に値下がりしていたとします。ロールオーバーを使わない場合、この資産は非課税期間終了後には特定口座(申請すれば一般口座)に100万円の資産として移管されることになります。

 

その後150万円に値上がりして売却した場合、(150万円-100万円)の50万円に課税されることになります。しかし、はじめから特定口座で120万円の同資産を購入していれば(150万円-120万円)の30万円に課税されますので、NISAを使ったことにより税金を多く払うことになります。つまり、NISAを使ったことで損をします。

 

ただし、5年間の非課税期間終了後に損失となっていたならば、ロールオーバーを使ってさらに最大5年保持して値上がりを待つこともできます。それでも損失(最悪さらに大きな損失)となる可能性はありますが。

 

5年、10年あると思わずに利益額次第では非課税期間内であっても利確した方が良さそうな気がします。

 

NISA口座で購入した資産は他と損益通算ができない

A証券での取引で10万円の利益、B証券での取引で-2万円の損益だったとすると、AとB合算して8万円の利益に対して課税とすることができます。これを損益通算といいますが、NISAでは使えません。

 

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米国株インカム投資でNISAを使う場合

まとめると、5年ないしは10年の売却益が大きければ大きいほどNISAは有用だと思います。また、今後継続期間が延びるなどの変更があれば、NISAの可能性は広がります。

 

では、NISAは予定通り2023年で終わる場合を考えます。私のように米国株をできることなら永久保有し、インカムゲインを積み増し続けるスタイルの場合、NISAは得だったのでしょうか?

 

私のポートフォリオは配当利回りが4.3%くらいなので、計算しやすいよう4%で考えます。なお、最悪のパターンとして外国税額控除により現地課税は取り戻せないことにします。つまり10%現地課税と20.315%国内で課税されます。

 

2014年から毎年非課税枠を最大限使うといくら節税できるか。まず、NISAを使わずに毎年120万円投資した場合は以下のようになります。

10年間で543,043円税金を取られます。次にNISAを使った場合は以下のようになります。

10年間で取られる税金が192,000円になり、差額は351,043円となります。

 

なお、NISAを使わない場合に外国税額控除で5%取り戻せる場合は差額は約27万円になり、10%全て取り戻せるなら差額は約20万円になります。ちなみに私は自分が外国税額控除申請で何%取り戻せるかは分かりませんが。

 

10年間NISAを使っていれば20~35万円程度節税できるようです。ただし、私は2018年から米国株投資を始めましたから、継続期間が変わらないとすると6年間しか使用できません。その場合、節税できる額は14~18万円弱となります。それくらいの節税額ならば、2018年から20年間使えるつみたてNISAに賭けようと思いました。狙う対象は全米インデックスかS&P500インデックスです。

 

続く

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