近年、話題になった『FIRE』という言葉。これは『Financial Independence, Retire Early』の頭文字で経済的自立による早期リタイアを意味します。収入の一部を株式や不動産などに投資し続け、運用益や不労所得で一生暮らせるくらい資産が大きくなればFIREできます。しかしながら、
- 投資に回すお金がない
- 毎月生活を切り詰めて投資してもFIREまでに何十年もかかりそう
- FIRE後に本当に一生生活に困らないのか不安
上記のように考えて、実際には難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?本稿では私自身がそのようなFIREに対する悩みや不安を解決するために在宅ワークを始めた話を書きました。
副業で投資資金が増やせれば資産形成スピードは上がります。また、本業以外でも稼ぐことができれば、FIRE後の生活不安は小さくなるでしょう。
ということで、在宅ワーク求人の大手『ランサーズ』と『クラウドワークス』に登録し、実際にタスク業務を行ったり、プロジェクトに応募してみました。
以下、私の経歴です。
- 夫婦と子2人の4人家族、地方で持ち家
- 2018年から資産運用開始
- 米国株とインデックス投信に毎月20万円投資
- 現在2,200万円の金融資産を運用中
- 50歳までにFIREすることが目標
FIREとは
FIREの意味
冒頭の繰り返しになりますが、FIREは『Financial Independence, Retire Early』の頭文字で経済的自立による早期リタイアを意味します。アメリカ発祥の概念ですが、近年は20代~30代の若い世代を中心にFIREを目指す人が増えています。
FIREするための条件
FIREを実現する方法は、株式や不動産などまとまった資産を保有し、それらが生む年間数%の運用益・配当収入だけで生活していける状況を作ることです。具体的な条件は、
- 年間支出の25倍の資産が必要
- 資産の4%以下の支出で生活すること
と言われています。
年間支出の25倍の資産が必要
例えば、毎月の生活費が平均25万円なら年間支出は300万円ですから、FIREするには25倍、つまり7,500万円の資産が必要となります。また、毎月20万円で生活するなら年間支出は240万円、6,000万円の資産でFIRE可能となります。まとめると、
- 毎月の生活費25万円なら資産7,500万円でFIRE可能
- 毎月の生活費20万円なら資産6,000万円でFIRE可能
- 生活費を少なくするほどFIREしやすくなる
ただし、上記は必要最低限の生活費しか考慮されていません。現実には、子供の進学費用や、持ち家ならリフォーム費用が必要です。会社を退職すれば、天引きされていた年金や国民健康保険は自分で払わなくてはなりませんし、リタイア後には旅行をしたり自由に生きていくための余裕資金も必要です。
一方、一生独身で、ひと月10万円以下で生きていく場合は達成しやすいと思われます。必要な資産は約3,000万円です。
資産の4%以下の支出で生活する
- 年間支出を資産の4%以下に抑えれば、資産を減らさずに生きていける
- 資産7,500万円なら年間支出300万円(月25万円)以下にする
- 資産6,000万円なら年間支出240万円(月20万円)以下にする
これは、米国株式市場の平均成長率が6~7%、FRB(米国連邦準備理事会)の目標平均インフレ率が2.0%というのが根拠となっているそうです。例えば、米国株全体に7,500万円分投資していたら、
- 7,500万円×6%=450万円
1年間で450万円儲かる計算ですが、インフレ率2.0%というのは、1年でお金の価値が2.0%目減りするということですから、
- 7,500万円×(6%-2%)=300万円
実質300万円の儲けが期待できる、ということになります。よって、年間支出300万円以下に抑えれば元本の7,500万円を減らさないで生きていけます。

ちなみに私は4%ルールを信じていません。戦争時期含む過去200年以上、米国市場はインフレ調整済の実質年平均リターンが6.8%です。加えて日本ではインフレ率がアメリカよりずっと低く推移していますので、さらにリターンが大きくなると思います。しかしながら、資産売却時には税金(現地税10%と日本で20.315%)がかかるため、結論、手元に残るリターンで考えると年率5~6%だと考えています。
我が家の資産状況
年間収支
- 手取収入 590~600万円
- 年間支出 290~300万円
- 年間投資 240万円~
- 現金貯蓄 60万円
我が家の年間収入は夫婦の給料、市町村の補助金(転入してきた子育て世帯は補助金が貰えてます)、売電収入、配当収入などなど合わせると手取りで600万円いかないくらいです。
生活費は月々13万円で、9万円ローンを払っています。年間264万円。イベント支出があってもとりあえず年間300万円以内には収まってます。
あとは毎年60万円(月5万円)貯金して、残り240万円以上は株や投信を買っているのですが、とにかく今の生活を続けるのに必要なのは毎年300万円くらいです。ちなみに毎週末家族で遊びに出かけていますし、月2くらいで外食もしてます。
FIREに必要な資産額
我が家の場合、毎年の生活費は300万円程度ですから、FIREに必要な資産を計算すると7,500万円ですが、家のリフォーム、子供の大学費用、リタイア後に余裕ある生活を送ることなどを考えると、やはり1億円くらいは欲しいです。
保有資産
2022年2月28日時点の保有資産は、
- 米国株1,500万円
- インデックス投信500万円
- 現金200万円
合わせて約2,200万円です。
資産形成ペース
米国株とインデックスへの投資は2018年6月に始めましたから、投資期間はもうすぐ4年になります。初期は500万円くらいから始めましたので、大体4年で資産が4~5倍になっていますが、今までは保有資産に対して入金額が大きかったこと、米国株市場の地合いが良かったことを考えると、今後はペースが鈍化するものと思われます。

これまでの年平均リターンは米国個別株≒9.8%、インデックス投信≒10.5%でした
今後の現実的な資産形成ペースは以下のようになると仮定します。
- 現保有資産=2,200万円
- 年間入金額≒240万円
- 資産成長率≒4%
上の仮定だと、資産は以下のように推移します。
- 1年後 2,528万円
- 2年後 2,869万円
- 5年後 3,977万円
- 10年後 6,138万円
- 15年後 8,768万円
- 18年後 1億612万円 ⇦ FIRE達成
ただし、現在配当収入が年間$5,000ほどあり、毎年増えています。また、保有する米国株は全て長期連続増配銘柄で、各銘柄は毎年2%~10%程度増配していますし、投資額とともに年間配当収入が増えていくので毎年入金力はアップします。資産成長率も5~6%と考えていますし。それらを考慮すれば資産形成のペースはもっと早くなる可能性があり、実際はもう数年早くリタイアできるのかもしれません。年途中に投資した資産が同年内に増える分を考慮していませんし。
以上のように考えて、現在私は38歳ですので、おおよそ53歳~56歳でリタイアと予想しています。
このままですと、50歳までにリタイアできません。
収入を増やして入金力を高めるしかない
資産形成のスピードは『(収入-支出)×投資利回り』で決まります。
私達はこれ以上は生活レベルを落としたくないですし、利回りを向上させる方法も現状分かりません。そうなると、今の幸せを損なわずに確実に資産形成スピードを上げるには収入を増やすしかありません。
在宅ワークでリスクなく副収入を得る
在宅ワークとは
- 在宅ワークとはその名の通り、自宅で仕事をすること
- 企業と雇用関係を結ばずインターネット上で個人で仕事を請け負う
- データ入力や記事作成、アンケート回答など無資格、スキルなしでできる仕事がある
- プログラミング、デザイン案件などスキルがあれば高単価な仕事も受注可能
- 受注する案件を調整すれば隙間時間や、自分のペースで仕事できる
- PC環境が必要な仕事が殆どだが、それ以外の初期費用が必要ない
仕事の受注は、在宅ワーク求人サイト『ランサーズ』や『クラウドワークス』に登録して行います。登録や仕事の受注は無料です。
なぜ在宅ワークなのか
・自宅で無資格、スキルなしで仕事ができる
⇒ 主婦やパートタイマーが仕事を請け負うことができる
⇒ 子供にお金や仕事の勉強をさせることもできる
・隙間時間や自分のペースで仕事ができる
⇒ 本業や生活への影響が少ない
・PC環境以外に初期費用が必要ない
⇒ 元々PC環境が整っていれば、失敗してもお金を損するリスクがない

作業時間が必要だったり、仕事を取るのに失敗を重ねる必要はありそうですが、
それ以外にリスクはなさそうです。家で無駄に過ごしている時間があるのなら、
チャレンジしない理由はないと思いました。
在宅ワークの仕事内容と報酬
実際に『ランサーズ』と『クラウドワークス』に登録してみたところ、以下のような求人がありました。
データ入力
- データをExcelやスプレッドシートに入力していく作業
- 基本的なPCスキルがあれば誰でもできる
- 入力データが渡される案件もあれば、自分で調査が必要になる案件もある
- 数百件~千件のデータを入力して報酬は500円~2,000円のイメージ
- 案件に応募して依頼者に選ばれれば受注できるが、報酬が高い案件は競争率が高い

実績がある人から良い案件を受注していくので、はじめは自給100円です
音声データの文字起こし
- 音声データを聴いて、内容をWordやメモ帳で文字に落とす作業
- 基本的なPCスキルがあれば誰でもできる
- 30分~90分くらいの内容、期限1~2日、報酬5,000円
- 音声内容について守秘義務がある

よく議事録を取っていたので自信があるのですが10件応募して未だ受注できません
ライティング
- 指定されたお題で2,000文字~10,000文字の記事を書く作業
- Youtube動画用台本やストーリー作成、記事編集・校正の依頼もある
- 文字単価0.1~数円
- 表向き良報酬でも裏がある案件が多い
- ライティングスキルがあれば時給1,000円以上も狙えるらしい

長くブログを書いている人には良いのかもしれませんが、悪い案件を避ける見極めが必要だと感じました。
出品作業のお手伝い
- 通販サイトに数百件の商品を出品登録する作業
- 報酬は1件につき20~40円でほぼ応募者0
- 出品画像の加工や出品リストの作成も依頼されることがある

LINE交換や通販サイトへの登録を求められたので応募を取りやめました
タスク案件
- レビュー投稿、アンケート回答、DM送信、問い合わせ返信代行などの作業
- 応募の必要がなく、すぐ作業開始できる
- 報酬は5円~22円/件が多いが、500文字書いて100円みたいな案件もある

虐待を受けた可能性がある子供のAIとWeb面談して330円貰える仕事を受けましたが、ストレスを感じました。なお、同様の案件は今のところ見つけておりません。
ネーミング・アイデア募集
- YouTubeチャンネル、Webサイト、会社、ブランドなどの名前やアイデア募集
- 報酬は1,000~10,000円以上だが、コンペで選ばれなければ0円
資格やスキル、経験必須な案件
- 翻訳
- システム、Web、アプリなど開発
- 動画、音楽、写真、デザインの加工・制作
- ビジネス企画、マーケティング、営業
- 各種設計
結論
今回、在宅ワーク求人大手『ランサーズ』と『クラウドワークス』に登録し、実際にタスク業務を行ったり、プロジェクトに応募してみました。1週間ほどやってみた結果ですが、
- 応募不要のタスク業務3件、作業時間約20分で352円の報酬を得た
- データ入力、文字起こし、ライティングなど20件程度プロジェクトに応募し、受注0件

かなり厳しい世界だということが分かりました。副業系YouTuberの方々が言うように登録して誰でもすぐに稼げるということはなさそうです。
しかし、実際に実績がある方は資格やスキル不要のプロジェクトを受注しておられますから、粘り強く取り組んでいけば稼げるようになる可能性はあると思います。
引き続き頑張ってみようと思います。
今回は以上です。
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